全日本コーヒー協会

植樹 植樹
コーヒーとSDGs

我々は、地球を救う機会を持つ最後の世代にもなるかも知れない。

──「持続可能な開発のための 2030 アジェンダ」より抜粋

「SDGs」とは

17の目標と169のターゲットからなる「持続可能(サスティナブル)な開発目標」のこと。2015年9月の国連サミットで、2030年までに地球上の誰一人取り残さずに実現することを目指し、採択されました。SDGsは、貧困や飢餓から環境問題、経済成長やジェンダー平等まで幅広い課題を網羅。豊かさを追求しながら地球環境を守るため、17のゴール(なりたい姿)と、ゴールを達成するために169のターゲット(具体的な達成基準)が設定されています。

全日本コーヒー協会がめざすSDGs

コーヒーは世界で最も多くの人々に愛され、近年では健康との関係にも注目される飲み物であり、熱帯地方を中心とした世界70カ国以上で生産され、2500万もの人々の生計を支えるグローバルな作物です。

近年、コーヒーの持つ魅力から消費量は世界的に拡大していますが、気候変動や生産者の貧困問題は近い将来において生産適地の減少や生産者の離農などを引き起こし、生産量の減少を引き起こすことが危惧されています。

全日本コーヒー協会は、2015年に国連において採択されたSDGsで設定された目標を踏まえ、コーヒー生産国や世界第4位の消費国である日本における課題の解決に向け、ICO(国際コーヒー機関)などコーヒー関係の国際機関とも連携し、会員各社、各団体とともに取り組み、将来にわたって安全安心でおいしいコーヒーを消費者の皆様にお届けできるよう取り組んでまいります。


コーヒーと健康の関連性については、日本だけでなく世界各国で様々な研究が行われており、多くの機関から高く評価されています。

コーヒー習慣と死亡リスクの最新研究

国立がん研究センターの2015年に発表した研究では、コーヒーを常飲している人は飲まない人に比べ、死亡リスクが24%も低く(図1)、またコーヒーを飲まない人に比べ、コーヒーを1日3、4杯飲む人は心疾患(36%減)、脳血管疾患(43%減)、呼吸器疾患(40%減)という結果(図2)も出ています

コーヒーには抗酸化物質や、糖値や血管内部の機能を改善するなどの健康作用が期待できる物質が豊富に含まれていて、この成分が体に多種多様なアプローチをすることで、死亡リスクが軽減されていると考えられます。

心血管病治療とコーヒーに含まれるポリフェノール

心筋梗塞や脳卒中などの心血管病は、日本人の死因2位(1位はがん)となっています。世界でもっとも権威ある医学雑誌『The New ENGLAND JOURNAL of MEDICINE』で発表された「コーヒーの飲用と死亡率の関係」の論文では、「コーヒーを習慣的に飲むことで脳卒中の死亡リスクは低下する」と報告されています。その発表をもとにさらに研究が進められた結果、キーポイントとなるのがコーヒーに含まれるポリフェノールだといわれています。

パーキンソン病を抑えるコーヒーの可能性

現在日本にはおよそ15万人のパーキンソン病患者がいるといわれていますが、残念ながら根本的な治療の解明には至っていません。鳥取大学の中曽先生の研究では「コーヒーを多く飲む人ほどパーキンソン病を発症しにくい」という報告がされています。この研究により、コーヒーに含まれるカフェインやポリフェノールがパーキンソン病を抑制する可能性を示唆したのです。こういった研究が、将来的な根本治療につながる大きな一歩になったことは間違いありません。

コーヒーと発がん性

がんで亡くなる日本人は28.7%(約37万人、2015年)。3.5人に一人ががんで死亡しているという計算になります。かつて、コーヒーには発がん性があるという評価もありましたが、2016年の国際がん研究機関の発表によりますと、「コーヒーには発がん性が認められない」グループに分類されました。近年では、国立がん研究機関および国立がん研究センターによると「コーヒーの摂取量が多いとはがんのリスクが減少する傾向にある」という報告もあります。