COFFEE BREAK

世界のコーヒー

世界のコーヒー-World-

2013.03.01

カフェで学ぶコミュニケーション [第1回] フランス語 Vol.1

カフェは、ふらっと入ってコーヒーを飲むだけの場にあらず。個性派揃いの店主や軽妙なギャルソン(男性給仕)と言葉を交わすだけで、滞在時間はぐっと彩り豊かになる。お国柄によって異なる、カフェでのコミュニケーションを学んでみよう。

メニューを読み解こう!

メニューはそのカフェの特徴を端的に表すもの。メニューを読み解くことは、お店とのコミュニケーションの始まりだ。 ※「会話でカフェを楽しもう!」はこちら

■ ドリンクメニュー

1: A l'heure du thé お茶の時間:紅茶メニューを、気の利いた言い回しで表現。各種紅茶とハーブティをリストイン。 2: Boissons chaudes ホットドリンク:コーヒー類、ホットチョコレートなど。 3: Café express/Double express エスプレッソ、ダブルエスプレッソの表示:カフェによっては、時間帯によってコーヒーの値段が変わることも。 4: Goûter おやつ:15時30分~17時30分限定の、ホットドリンクと自家製タルトのセットメニュー。こうしたセットのある店はパリには少ない。 5: Autres boissons chaudes その他のホットドリンク:ホットワインなどアルコール入りは別枠で表示。 6: Vins ワイン:150mlのグラス~750mlのボトルの4サイズ。ワインは1種類につき2行で記載され、1行目にはAOC(生産地)とヴィンテージ、2行目には生産者名(シャトー、ドメーヌなど)が記される。Maisonがつくのはハウスワイン/シャンパーニュのこと。

■ フードメニュー

1: Envie gourmande パリのほとんどのカフェでは、前菜・メインメニューの枠外にあたる軽食メニューを用意している。ニース風サラダ、オニオングラタンスープなどで、ここでは「美味しいものが食べたい気分」と銘打ちリストアップ。 2: Menu servi à 19.00€ 本日の定食、ワイン1杯、コーヒーつきのお得なセット。12時~15時30分のみ販売。 3: 日替わりメニュー 仕入れ次第で変わる日替わりメニューは、差し込み式の紙に書かれる。本日の前菜、生ガキなど。 4: 注意書き メニュー下部の赤字1行:サービス料15%は税抜き価格に加算済み。Carte Bleueはデビットカードの愛称。カード払いの可・不可は店によって変わるので、支払い前に要確認。 5: Café/Thé Gourmand 「食いしん坊のカフェ」は、コーヒーやお茶に数点のミニスイーツを添えたもの(ル・セレクトでは3点)。ここ数年で人気のメニュー。 6: 食事メニュー 前菜、メイン、チーズ、デザートをカテゴリーごとに記載。 前菜:簡単な調理だけで出せるスープ、野菜のマリネ、テリーヌなどは、カフェ飯の典型的な前菜。 メイン:店の名物や定番料理を揃える。牛のステーキ、タルタルステーキ、アンドゥイエット(内臓の腸詰)はパリの多くのカフェで提供。 チーズ:数点のチーズの盛り合わせプレートを用意するカフェも。 デザート:自家製タルト、クレーム・ブリュレ、アイスクリーム、プロフィットロールなどが、カフェのデザートの王道。
Le Select ル・セレクト 1923年創業、古きよきカフェの魅力を今に伝える老舗。周囲は画家のアトリエが多く、ピカソやコクトーら文化人も通った。籐椅子が並ぶテラスは日当たり抜群。店内は革張りのバンケット席が連なり、どちらも居心地は満点だ。飲み物を数杯注文して、長居する常連が多い。 99 Boulevard du Montparnasse 75006 Tel: +33-(0)1-45-48-38-24
文・髙崎順子 / 写真・篠あゆみ 更新日:2013/03/01
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