COFFEE BREAK

世界のコーヒー

世界のコーヒー-World-

2016.06.01

Vol.37 アメリカ:グレード・コーヒー(Grade Coffee)

世界中で愛されるコーヒー。楽しみ方、味わい方は、お国柄によっても千差万別です。コーヒービジネスもまた、その都市ならではのチャレンジを重ね、さまざまな広がりを見せています。
ニューヨークでは別々のお店を組み合わせたスタイルの業態が流行する中、コーヒーとの組み合わせが特に人気を呼んでいます。Vol.37では、人気バーバーとのコラボレーションを紹介します。

バーバーに併設された小さなカフェ。

Vol.37 アメリカ:グレード・コーヒー(Grade Coffee)
www.gradecoffee.com

グレード・コーヒー

2010年頃から、コーヒーショップが続々とオープンしているコーヒー激戦区のウィリアムズバーグ地区。グレード・コーヒーは、市内に3カ所ある人気のバーバー「フェロー・バーバー」の横に併設。出勤前に立ち寄って、窓からコーヒーを買って行く人も多い。

 ニューヨークでは、バーバーや花屋、レコードショップなどのお店の中に小さなコーヒースペースを設けることが定着してきた。お客さんがお店に来たついでにコーヒーを買う機会が増え、またコーヒーを買いに来たついでに、お店のものを買うことも。相乗効果を狙ったトレンドが浸透してきている。ブルックリンには特にショップ+コーヒーのモデルのお店が多く、「グレード・コーヒー」は小さいながらも話題の一軒だ。

グレード・コーヒー店内

[左] 共同オーナーのグレース・ロウマンさんは、オレゴン州ポートランド出身。コーヒーは12歳の頃から愛飲している。[中] ラテ($4.5)は人気のメニュー。コーヒー豆はメイン州ポートランドの「タンデム・コーヒー・ロースターズ」を使用。[右] 当初は裏メニューとして、バーバーのオーナー、サムさんとグレースさんだけで飲んでいた、チョレコートミルクで作るコルタード($3.5)も、いまは定番だ。

コーヒーショップで長年のキャリアがあるグレース・ロウマンさんと、ビジネスのバックグラウンドがあるジェイド・アダムソンさんのふたりは、一緒にコーヒーショップをオープンしたいと話していた。ちょうどその頃、アメリカ全土で4店舗を経営する人気のバーバー「フェロー・バーバー」のオーナー、サム・バッファさんが「ウィリアムズバーグ店のスペースを使ってコーヒーショップを始めたら?」と新しいビジネスを持ちかけてくる。2人は大興奮。2015年の2月に、バーバーの一画にお店をオープンした。
「グレード・コーヒー」の存在を知らなくても、バーバーに髪を切りに来た人が見かけてコーヒーを買うため、お店を併設することでお客さんがたくさん呼び込まれている。またバーバーもお客さんにコーヒーが美味しいと宣伝してくれるため、営業面のサポートにもなるそうだ。髪を切りに来ているお客さんはここでコーヒーを買い、飲みながらバーバーのサービスを受けられるシステム。また通勤途中で急いでいる人は、店内に入らなくてもストリートの窓からコーヒーを買えるのも便利だ。

グレード・コーヒー店内

[左] ウィリアムズバーグに住むミュージシャンやデザイナーなどが主な客層。最近は大企業のビジネスマンもちらほら。客足が増えている。[右]ロサンゼルスが拠点のチョコレート"コンパルテス・ショコラティエ"のチョコレート、ペストリーやゆで卵もメニューに。

「お店が小さいため、お客さんとの距離も近く親近感が生まれます。また行列ができる大型のスペースでもないので、一人に対する接客が4分と通常のカフェよりも長めです。ぬくもりのある空間だと感じて欲しいので、より会話が弾むように接客にも力を入れています」と、グレースさん。「バーバーを訪れているのは、髪を切りに来た人。自然とリラクゼーションを求めているので、コーヒーで一息つけるとほっとするのでしょう。コーヒーを通して交流が生まれ、街のコミュニティに貢献できれば」とも。小さいながら、大きな展望を持ったカフェに期待したい。

〈カフェ情報〉
グレード・コーヒー/Grade Coffee
TEL: 347.987.4740
101 North 8th St Brooklyn, NY11249
gradecoffee.com
Fenix Food Factory Veerlaan 19D, 3072 AN Rotterdam
Tel. なし
営業時間 
8:00〜17:00 (月〜金)
9:00〜18:00 (土日)

*1ドル=約107円(2016年6月現在)
写真=田中大海
文=長谷川安曇
ニューヨーク市在住
更新日:2016/6/1

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