コーヒー好きが高じて自分の店をオープンしたサム・ペニックスさん。腕にコーヒーカップのタトゥーを入れるほど。
カフェは、ふらっと入ってコーヒーを飲むだけの場にあらず。個性派揃いの店主やホールスタッフと言葉を交わすだけで、滞在時間はぐっと彩り豊かになる。お国柄によって異なる、カフェでのコミュニケーションを学んでみよう。
会話でカフェを楽しもう!
とにかくカジュアルでフレンドリーなのがニューヨークのスタイル。カフェの大半は、入店したらカウンターに進み、注文と支払いを済ませるテイクアウト・スタイル。フレンドリーな会話をスタッフと楽しもう。
実習現場:
エブリマン・エスプレッソ
(米国・ニューヨーク)
※「メニューを読み解こう!」は
こちら。
■ 入店時
カウンターのスタッフが声をかけてくれることも多いけれど、まずは自分から「ハロー!」と声をかけてみよう。
初対面同士でも、コミュニケーションの糸口は「調子はどう?」がアメリカ流。カフェにかぎらず、最初にこう聞かれることが多い。同じ意味で「How are you doing?」と声をかけられることもある。もっとカジュアルに「What's up?(どう?)」と聞かれることも。
I am doing well. Thank you.
客:調子はいいです。(聞いてくれて)ありがとう。
「調子はどう?」と聞かれたら、注文に移る前に、すぐに返事をするのが礼儀。「調子はいいです。(聞いてくれて)ありがとう」と同じ意味の「I am fine」と答えてもいいし、 「Not so bad(悪くないよ)」と返事をするのもいい。「What's up?」と聞かれた場合には、一番簡単な答えは「Not much(大したことは起きてないよ)」が一般的だが、気の利いた答えで会話を始めてコミュニケーションを試してみるのもあり。
What can I get you?
店:何をご用意しましょうか?
最初のコミュニケーションから注文に移行するきっかけは、店のスタッフの「何をご用意しましょうか?」という質問。「How can I help you?(直訳すると、どうお助けすればよいでしょうか?になるけれど、何をご用意しましょうか?と同じ)」、「What would you like?(何がほしいですか?)」とシンプルに聞かれることもあるし、「Do you know what you would like?(何を注文したいか決まりましたか?)」と聞かれることもある。
■ 注文・会計時
Can I have a cup of Cappuccino?
客:カプチーノをいただけますか?
コーヒー・ドリンクを注文するのであれば、それをストレートに伝えるのがベスト。「Give me~」や「I will take~」(~をください)という言い方もあるが、質問の形が礼儀正しい印象を与えるし、フレンドリー。冒頭の「Can I~」を「Could I~」 にするとさらに丁寧な言い方に。
Can I have a chocolate cookie?
客:チョコレートのクッキーを1枚ください。
カジュアルなカフェの場合は、スイーツの種類がメニューに書いてないかわりに、カウンターの横にその日のスイーツ類が置いてあることが多い。その場合、スイーツを指さして、「チョコレートのクッキーを1枚ください」などとお願いする。
Can I have a glass of water as well?
客:お水も一緒にください。
コーヒーと一緒にお水も飲みたい場合は、これ。「as well」が「も」になる。ミネラル・ウォーターがほしい場合は、glassをbottleに変えればいい。複数形にしたい場合は、たとえば「two glasses of water」になる。
Can I have a cup of Macchiato with an extra shot and soy milk?
客:マキアートを、エクストラショットと豆乳でください。
「エブリマン・エスプレッソ」のようにエスプレッソ・ドリンクにバリエーションがある場合には、自分の一番好みな形で注文することに挑戦してみたい。
How much do I owe you?
客:いくらですか?
2 dollars and 50 cents.
店:2ドル50セントです。
「How much?」だけよりも丁寧な表現がこれ。「owe」は「人に借金がある」というような意味だが、飲食店やショップでサービスを受けたときの「おいくらですか?」といった場合に使う。テイクアウト・スタイルのカフェでは支払いもシンプル。言われた額だけを払おう。チップは不要だ。
■ 滞在中
What is the Wi-Fi password?
客:ワイファイのパスワードはなんですか?
無線インターネットが使えるカフェは旅行者にとって強い味方。ネットの使用は、パスワードを設定して来店者のみに許可している場合が多いので、スタッフに「パスワードはなんですか?」と聞いてみよう。
Where do your coffee beans come from?
客:コーヒー豆の産地はどこですか?
フェアトレードの農場から豆を輸入することにこだわっているという「エブリマン・エスプレッソ」。どこの国のどんな農場からコーヒー豆を輸入しているのか聞いて、コミュニケーションをとってみよう。せっかくのこだわりについて聞かれれば、お店の人もうれしいに違いない。
How do you hand brew your coffee?
客:ハンドドリップのコーヒーはどうやっていれているのでしょうか?
一杯のコーヒーを手でいれるときには、お湯の温度や蒸らす時間なども細かくこだわっているという「エブリマン・エスプレッソ」。コーヒーをいれるプロセスは職人技ともいえるほど。大型ポットでいれたコーヒーとの違いを味わってみたいなら、スタッフにその極意を聞いてみては。カウンター横のスペースでいれるところを見せてくれるはずだ。
■ 退出時
Good bye.
さようなら。
Have a good day!
よい1日を!
Are you open tomorrow?
客:明日も開いていますか?
Where is your other location?
客:支店はどこにありますか?
退出の挨拶は、「Thank you(ありがとう)」「さようなら」から「よい1日を」までさまざま。「Have a good day」の場合は「day」のかわりに「night」「evening」 「one(なんとでも解釈できる)」を使うことも。最後に、「明日も開いていますか?」などと聞くのもあり。支店のロケーションを聞いてもいい。
写真・菅野恒平/文・佐久間裕美子
更新日:2014/02/26