- TOP
- COFFEE BREAK
- 世界のコーヒー
- コーヒーと世界遺産 Vol.2
- コーヒーと世界遺産…
COFFEE BREAK

世界のコーヒー-World-
コーヒーと世界遺産 Vol.2
〈特別現地取材〉コロンビア・コーヒーの文化的景観

100年以上にわたるコーヒー栽培の営みが、山肌にコーヒーの低木が並ぶ景色を作り出した。

上:キンディオ県ブエナビスタ市の農園にて、笑顔のコーヒー農園労働者たち。急勾配で熟した実を選り分けながらの収穫作業には強い足腰が必要だ。/下左:コーヒーの木には熟した実と未熟な実が混在。/下中:2〜3日で散る、はかないコーヒーの花。/下右:コロンビアの典型的なコーヒー生産農家の家屋。スペインの建築様式の影響が。
長年続けてきた仕事が、世界に認められた喜び。



キンディオ県の古都フィランディアのカフェ。

上右:コーヒーによる繁栄が美しい街並みを築いた。/上左:キンディオ県コーヒー産業組合のコーヒー豆価格表。/中:仕事を終えて帰宅するコーヒー農園労働者たち。/下:トウモロコシの粉で作る香ばしいパン"アレパ"は、朝食の定番。コロンビアの国旗の3色がプリントされた定番コーヒーカップと。
〝FNC〟は生産地15県のコーヒー生産者委員会を組織して、コーヒーの品質基準の管理や生産・輸出の促進のほか、教育や研究開発にも取り組む。 たとえば、生産者の子弟が多く通う公立中学で使われている『エスクエラ・イ・カフェ(学校とコーヒー)』というコーヒーの教科書は、委員会が後継者育成のために制作したものだ。挿絵を多用し、コーヒー豆の生産について子供たちが楽しく学べる内容となっている。「コロンビア・コーヒーの文化的景観」は、農作業と自然環境の均衡の上に成り立つ。生産者たちが営みを次世代へと継承することが不可欠なのだ。 1938年に設立された〝セニカフェ〟は、〝FNC〟が運営する国立コーヒー研究センターだ。コーヒー豆の品質向上と環境保全を研究するほか、生態学者とともに野鳥の生態研究も行っており、生物多様性を尊重した産業のあり方を追求している。 コロンビアは世界で最も野鳥の種類が多い国として知られているが、この世界遺産指定地域だけで世界の鳥類すべてのおよそ1割、約1000種が生息するというから驚きだ。野鳥の種類と数がこれほどまでに豊富なのは、山間のコーヒー畑の多くでバナナとの混栽や樹木を伐採しない木陰栽培が行われていることにもよるそうだ。 品質において世界から定評を得ているコロンビア・コーヒー。主要生産地が世界遺産に指定されたことで、その環境への配慮も注目を集めている。

【コロンビアの野鳥】左から:ソライロフウキンチョウ(Photo by Jorge E. Botero)、エンビモリハチドリ(Photo by Andrés M. López)、ハシブトヒワミツドリ(Photo by Andrés M. López)、ナツフウキンチョウ(Photo by Jorge E. Botero)、アカエリシトド(Photo by Andrés M. López)