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COFFEE BREAK
世界のコーヒー-World-
Vol.49 イタリア:テラッツァ トリエンナーレ(Terrazza Triennale)
2015年の万博で世界中の注目を集めたミラノでは、新しいタイプのカフェが次々とオープン。中でも歴史あるスフォルチェスコ城とセンピオーネ公園の一角に登場した、素晴らしい景色が楽しめる近代的なカフェに人気が集まっているようです。
宙に浮かぶレストランから、ミラノの街を一望。
Vol.49 イタリア:テラッツァ トリエンナーレ(Terrazza Triennale)
www.osteriaconvista.it
今、ミラノでは景色の良い店が大人気だ。これまでレストランやカフェは路面店が中心だったが、そんなミラノに生まれた新名所、美しい展望に恵まれたテラッツァ トリエンナーレは開店以来、瞬く間に大人気の店になった。
この店のオーナーは、ミラノに9店舗を構える飲食業の達人ウーゴさん。弁護士を志して法律を勉強しながら、飲食業界でずっと活躍してきた。「ミラノの街は楽しい場所がたくさんあるのに、うまく活用できていなかった。だから、こんな店があればいいのにと自分で思えるものを作り続けてきたんだ」と語る彼は、自らリスクを背負い、店をたくさんオープンしてきた。
現代アートやデザインの美術館として知られるミラノ・トリエンナーレ美術館の2階、センピオーネ公園の一角にある。「美術館にレストランを」という招待コンペがあったとき、ウーゴさんは逃さずそれに参加。彼の案はコンペを勝ち取り、ここにカフェレストランを昨年オープンした。
彼が思い描いた案は、テラスに囲まれたガラス張りの、まるで宙に浮いたようなレストランだ。ランチタイムの昼間から夜まで、ミラノの街を360度見渡すことができ、ミラノの文化人やデザイナーの交流の場にもなり、世界のどこから人が来ても恥ずかしくなく、それでいて家族でも楽しめる、そんな場所だ。日曜には子ども連れの客で賑わうような、客を選ばない場所こそがみなの憩いの場所になるのだとウーゴさんはいう。
イメージ通り、宙に浮いたようなレストランに仕上がった。コルテフランカにある2つ星レストラン「ドゥエ・コロンベ(Due Colombe)」からシェフを招聘。立地よし、料理よし、そして気軽にコーヒーも楽しむことのできる最高に眺めの良いカフェレストランが誕生した。このトリエンナーレの裏にはスフォルチェスコ城の庭が見え、その向こうには2015年に新築されたガリバルディ駅の高層ビル。この窓からミラノの景色のすべてを観ることができる。
コーヒーは、2つ星のレストランのシェフやスーシェフが入れてくれるのだから贅沢な限りだ。いつも一定の温度を保ち、加圧と豆のバランスを考え、美味しさを極める。少し濃いめで酸味がある感じが特徴だとか。「2つ星レストランの客は、コーヒーとケーキが美味しくないと客は満足しない。だからうちには日替わりケーキがいつもあり、美味しいコーヒーが彼らを待ち構えているんだ」とスーシェフはいう。食事をしない人も気軽に入れるようにと設けられた午後のカフェタイムは、ミラノの夕暮れが一番きれいに見える時間でもある。春から10月の終わりまでオープンするテラス席でコーヒーも楽しむこともできる。ミラノを特別な心ゆくまで味わいたい人にオススメの場所だ。
遠方からの来客も多く、外国人客も多い。春の展示会「ミラノサローネ」の時期には、予約なしでは入れないほどの大賑わいとなる。
テラッツァ トリエンナーレ Terrazza Triennale
Viale Alemagna Emilio, 6
20121 Milano – Italia
www.osteriaconvista.it
営業時間
12:00〜25:00、15:00〜18:00、23:00〜24:30(カフェ) 月曜定休