- TOP
- COFFEE BREAK
- 世界のコーヒー
- Vol.51 ベトナム:ウッライン カフェ(Út Lành Cà-phê)
- Vol.51 ベト…
COFFEE BREAK
世界のコーヒー-World-
Vol.51 ベトナム:ウッライン カフェ(Út Lành Cà-phê)
ベトナムのホーチミンには数えきれないほどのカフェがありますが、現在猛スピードで発展している市内には、近年外資コーヒーチェーン店も多く進出。そんな中、激戦区のバックパッカー街でベトナムらしさを復活させるカフェが登場しています。今月はベトナムの「80's」がテーマです。
Vol.51では、80年代のホーチミンを再現。キッチュでなぜか懐かしく、ほんわかできるカフェをご紹介します。
100年前の長屋カフェで、昔ながらのベトナムコーヒー。
Vol.51 ベトナム:ウッライン カフェ(Út Lành Cà-phê)
www.facebook.com/utlanhcaphe/
ホーチミン市内でもここだけが別世界のような趣の地域、ミニホテルがたくさん並ぶ路地バックパッカー街に「ウッラインカフェ」はある。100年以上も前に建った長屋の一部を改装しオープンしたのは2016年2月のことだ。カフェがオープンするまでは、ここには普通の家族が住んでいたという。
「このカフェに来てくれる人は、いろいろ。でも、10人中8人は懐かしいって言ってまた来てくれるのよ」とオーナーのイェンさん。コーヒー好きの母親の影響で、イェンさん自らもコーヒー好きに。「母といつも言っていたの。新しいカフェはいっぱいあるけど、落ち着くカフェがないわね、って」。それを友人のタオさんに話したところ、意気投合し一緒にカフェを始めよう、ということに。
近年、エスプレッソマシーンを使って出すカフェや外国企業のコーヒーショップが増えているホーチミンだが、「ウッライン カフェ」で出されるコーヒーは違う。ベトナムの昔ながらのフィルターが使われ、ミルクコーヒーはコンデンスミルクがたっぷり入り、ホットコーヒーは冷めないようにちゃんとお碗の湯煎で出てくる。何とも懐かしい、ほっとする光景だ。
カフェの内装は、タオさんの夫で脚本家のコンさんが担当。80年代のホーチミンをイメージした。ベッドも机も昔の普通の家にあったものが置いてあるので、本当に友達の家にでも遊びに来ているような雰囲気だ。あえてwi-fiは備えていない。「せっかくカフェに来ているんだもの、仕事なんか忘れてゆっくりと自分の時間を過ごしてリラックスしてほしいし、何より友達といろんな話をしてほしいわね」とイェンさん。
なんと、お持ち帰りのお客さんには1万ドン引き。イェンさんは「うちの雰囲気を味わってもらえないのに、お金をいただくなんて申し訳ないわ」との心意気もたのもしい。
「毎日の仕事、喧騒の中で、うちのカフェに来て懐かしい家庭の雰囲気に包まれて落ち着いてくれる人がいればそれでいいの。クーラーがなくてちょっぴり暑いけど、たまにはそれもいいでしょ」とにっこり笑って話してくれるイェンさん。
ここだけは、いつも変わらずゆっくりとした昔懐かしいサイゴンの時が流れている。
*サイゴン=ホーチミンの旧称。今でもみんなに親しまれ使われている。
ウッライン カフェ(Út Lành Cà-phê)
283/37 Phạm Ngũ Lão, Q1,HCM city, Vietnam
https://www.facebook.com/utlanhcaphe
https://www.instagram.com/utlanhcaphe
営業時間
8:00〜22:30