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COFFEE BREAK
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Vol.6 イタリア:ラヴィッツァ(RAVIZZA
イタリア・ミラノでは「異業種とのコラボレーション」バールが話題です。経営に行き詰まったさまざまな業種の店舗──書店やバイク屋、花屋、ブティックなど──が、新たにバールを設置することで起死回生をはかってきました。
vol.6では、vol.5と同様にミラノでも人気の「コラボ・バール」を紹介します。元狩猟用具店【ラヴィッツア】はカフェとのコラボによって店内の構成も見直して、にぎわっています。
老舗の狩猟用具店が、行列のできる人気のバールに。
Vol.6 イタリア:ラヴィッツァ(RAVIZZA)
www.ravizza1871.com/
ドゥオモの裏にあるホエプリ通りのアーケード。ここに、ずらりと行列ができるバールがある。今春までは、スポーツ用品などを販売するショップだった「ラヴィッツァ」だ。もともとはミラノでも最も古い狩猟用具店として知られる老舗なのだが、景気がいいとはいえない状況が長く続いていた。そこに、新しい風を吹き込んだのが、ミラノのカフェ業界で人気の高いコーヒーブランドO社とのコラボレーション計画である。
生まれ変わった新「ラヴィッツァ」の構成を見てみると、1階の半分以上とアーケードテラスのスペースにバール、1階の残りと地下は、これまでのようにショップが入り、ショーウインドウにはアンティークものをディスプレイ。2階はスーツを仕立てる職人が常駐する工房となった。
「ラヴィッツァ」のディレクター(元オーナー)であるジェリ・ペッツイさんは、「僕は美味しいコーヒーと食事、美しいものが好きだから、自分の店にパートナーシップをいれるなら美味しいバールがいいな、と考えていたんだ。それに、コーヒーとブリオッシュを食べながら、ゆっくり品物を選べたら楽しいだろう?」
ジェリさんはときに2階の仕立て工房にバールの客を案内し、クラシコイタリア・スーツの仕立て職人の仕事をPRする。実際に職人の仕事を見せることで、スーツの魅力が伝わり、注文につながっている。スーツだけではない。バールにコーヒーを飲みにきた客が、何気なくショップの商品を手に取り、購入していくことも多いという。
ジェリさんがO社をパートナーシップに選んだ理由は、ミラノブランドであること、そして切れ味のよい美味しい上質のコーヒーであることだという。11種類のコーヒーは、すべて1ユーロ(立ち飲みの価格。テーブル席に座ると2ユーロ)。コーヒーをいれるバリスタも、もちろんジェリさんのお墨付き。
「美味しいコーヒーを用意してもいれ方がよくないと、元も子もないからね! コーヒーは、オーダーが入ってから豆を挽くようにしている。コーヒーの温度にも気を使っている。イタリアでは、ほとんどの人がコーヒーを飲むのは食後なんだよ。でも、僕の店には外国人もよく来るので、コーヒーのタイミングを必ず聞く様に心がけている。"コーヒーはお食事と一緒がいい?食後がいい?"ってね」
ラヴィッツァ(RAVIZZA )
Via Hoepli, 3 20121 milano
Tel.02・8693・853
ショップ 11:00~13:15、14:15~19:30
バール8:00~22:00(月~土) 14:00~18:30(日) 無休