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COFFEE BREAK
美容-Beauty-
"酸化"を防ぐことが美への近道。コーヒーで肌も体も若々しく!
教えてくれたのは...... 近藤 和雄先生
医学博士。東京慈恵会医科大学卒業後、メルボルンのベイカー医学研究所へ留学。防衛医科大学校病院講師、国立健康・栄養研究所臨床栄養部室長、お茶の水女子大学大学院教授・生活環境教育研究センター長、日本栄養‧食糧学会会長。定年後は、お茶の水女子大学の名誉教授、東洋大学教授。 赤ワインに含まれるポリフェノールの動脈硬化予防の効果をいち早く実証し、世界的な医学雑誌『Lancet』で報告。医学(内科学)や脂質代謝学、臨床栄養学を専門とする。体が酸化するメカニズムとは
私たちは呼吸をして酸素を取り入れ、酸素を使ってエネルギーを作り出し、活動をしています。酸素は生きていく上で欠かせないものですが、取り入れた酸素のうち、約1~2%が酸化力の強い"活性酸素"に変化します。本来、活性酸素は殺菌力が強く細胞やウイルスの感染を防ぐ役割を持ちますが、大量に発生すると体内の細胞遺伝子、タンパク質、脂質などを酸化させ、正常な細胞の働きを奪い、血管や細胞を傷つけてしまいます。すると、老化を加速させるほか、動脈硬化といった病気を引き起こす要因となります。活性酸素は、"産業廃棄物"のようなもので、避けることはできませんが、その抑制に役立つのが食べ物から摂取する"抗酸化成分"です。
酸化のスピードを緩めるには、日々の習慣の見直しから!
私たちは本来、活性酸素の働きを阻害し、体の酸化を抑制する成分"抗酸化物質"を作り出す機能が備わっていて、酸化から身を守っています。しかし、加齢とともに変化し、40代になると急激に低下するといわれています。ほかにも紫外線やストレス、タバコや食品添加物、激しい運動、過度な飲酒などによっても、活性酸素が増えるとされ、そのスピードは人それぞれ異なります。肌を健康に保つには、抗酸化作用の高い食品を積極的に取り入れたり、活性酸素を発生させる要因を減らしたりするなど、生活習慣の見直しが肝心です。
近藤先生 私は長年ポリフェノールの研究に携わってきましたが、赤ワインやコーヒー、緑茶などに含まれている抗酸化成分、ポリフェノールには活性酸素の働きを抑制することがわかっています。そのことから、老化防止にも役立つ可能性が高いと思います
ポリフェノール摂取にコーヒーがいい理由
活性酸素を抑制する成分として注目のポリフェノール。赤ワインやコーヒー、緑茶といった飲料のほか、野菜や果物などさまざまな食品に含まれています。なかでもコーヒーは、ポリフェノールの含有量や吸収性の高さといった面からも注目の飲料です。
①コーヒーはポリフェノールを高含有。効率よく摂取できる!
コーヒー1杯に対し、約300mgのポリフェノールを含有。赤ワインとほぼ同等量含みますが、毎日続けていくとなると日中でも取り入れられるコーヒーの方が手軽です。
近藤先生 ポリフェノールは野菜にも含まれていて、含有量の高い玉ねぎなどでも100g(約1/2個)あたり約50~100㎎程度。コーヒー1杯にも満たないので、手軽さを考えるとコーヒーから取る方が賢明といえるでしょう
②ポリフェノールのなかでも"吸収性"が高い
体内でポリフェノールの力を最大限に発揮するには、摂取後の吸収性が重要です。緑茶と比較した実験では、コーヒーポリフェノールの方が、1日に吸収される総量が多いことがわかりました。コーヒーポリフェノールは、こまめに取ることでより効率アップにつながるので、1日3杯を目安に取り入れるようにしましょう。
③コーヒーポリフェノールはシミ予防など美容面でも優秀
コーヒーが活性酸素の害を食い止めて肌にいい影響を与えてくれるのではないかという仮説を立てて行った実験では、コーヒーを毎日2杯以上飲んでいる人にはシミが少ないといった結果が得られました。
近藤先生 メラニンの局在(シミ)がどれくらいあるかを数値化して、シミの量とコーヒー摂取量との関連を調べてみると、コーヒーを飲んでいる人の方が、シミが出にくいという結果になりました。ただし、酸化の一番の要因といえる紫外線対策など、日々の生活習慣の見直しもあわせてすることが大切です
まとめ
- コーヒーは、ポリフェノール含有量が高く、日中でも手軽に取り入れられる
- ポリフェノールの吸収性が高く、体内で効率よく働かせることができる
- コーヒーはシミ予防に役立つ