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COFFEE TIMES

インタビュー

インタビュー-Interview-

2020.12.28

寺川 綾【元競泳選手、スポーツキャスター】

寺川 綾【元競泳選手、スポーツキャスター】

試合前にはいつもコーヒー、でした。
寺川 綾【元競泳選手、スポーツキャスター】

競泳選手を経て、現在はスポーツキャスターとして活躍中の寺川さん。コーヒーは子供の頃から常に身近な存在で、長い付き合いが続いています。

 コーヒーは大好きで、毎日飲みます。もともと両親がコーヒー好きだったのです。私が物心ついた頃から、父は朝、仕事に行く前に必ず飲んでいました。そして、夏になるといつも食べていたのがコーヒーのかき氷。我が家ではかき氷にブラックのアイスコーヒーをかけて、さらにその上から練乳をかけるのが定番で、シャリシャリのカフェオレみたいな味がとても美味しいんです。そんなふうに小さい頃からコーヒーに慣れ親しんで育ちました。

 現役時代、ある試合の前に知り合いの方から「頑張ってね」と缶コーヒーをいただいたことがありました。せっかくだからとすぐに飲んでそのまま試合で泳いだら、そこでかなりいい記録が出たのです。これはもしかしたらコーヒーを飲んで試合に出ると、何かいいことがあるのかもしれない......そう思って、それからは試合前にコーヒーを飲むのが私の習慣になりました。海外の試合の時は、万が一現地で買えないことがあるといけないので、日本からスティックタイプのコーヒーを大量にスーツケースに入れて持っていったこともありました。

 2012年のロンドン五輪で、個人100m背泳ぎと4×100mで銅メダルを獲得した時も、しっかりコーヒーを飲んで試合に臨んでいました。今、考えてみると、水泳選手としての私にとって、コーヒーは試合前に本気のスイッチを入れるためのお守りのようなものだったのかもしれません。

水泳もコーヒーも、人生に欠かせない存在。

国際大会の取材など、スポーツキャスターとして海外に行く仕事も多い。「訪れた場所で、その土地のコーヒーに出会うのも楽しみですね」。

 現役を引退してからは、コーヒーはすっかり〝癒やし〟の存在。あの香りを嗅ぐと不思議と心が落ち着いて、とてもいい気持ちになります。特にお気に入りは、ハワイのコナコーヒーです。

 朝、起きるとまずコーヒー豆を挽くのが日課。二人の子供も、ミルでガリガリやっているのが面白いようで、手を添えて手伝ってくれます。まだ5歳と2歳なので、飲むのはもうちょっと先ですね。ただ、二人とも今年の自粛期間中にダルゴナコーヒー(インスタントコーヒー、砂糖、お湯を泡立てたものを牛乳の上に乗せた飲み物)が気に入って、何度作ったかわからないくらいよく飲んでいました。このままいくと夏に我が家直伝のかき氷を作る日も、近そうです(笑)。

 引退後の新しい挑戦として2016年からテレビのスポーツキャスターをさせていただいています。正直、最初はこれほど続けられるとは思っていませんでした。私自身、現役時代にインタビューを受けるのが苦手だったので、自分が人に話を聞くなんてとても無理だと思っていたのです。ところが気がつくと、いつしかその魅力にどっぷりとはまっていました。

 アスリートは自分の記録を伸ばすため、技術を磨くため、さまざまな角度からあらゆる努力をしています。その姿を間近に見て、感じたことを多くの人に伝えるのはとても貴重で幸せな仕事だと、いつも痛感しています。昔はあれほど苦手だったインタビューも、今では、こんなことも聞いてみたいという欲求がどんどん出てきますし、相手の方に気持ちよく答えていただけるようにということを、常に考えながら現場に臨んでいます。

 水泳を始めたのは3歳の時。小児喘息を患い、お医者様に全身運動で体力がつくからと勧められたのがきっかけでした。それが今では生涯の友に......。水泳もコーヒーも、私の人生には欠かせない存在です。

文・牧野容子 / 写真・大河内禎
更新日:2020/12/28
PROFILE
寺川 綾(てらかわ・あや)
大阪府大阪市出身。高校2年生だった2001年の世界水泳選手権に初出場。翌年、2002年パンパシフィック水泳選手権では200m背泳ぎで銀メダルを獲得。以降、アテネ、ロンドン五輪の2大会に出場。ロンドン五輪では個人種目(100m背泳ぎ)、リレー種目(4×100mメドレー)の2種目で銅メダルを獲得した。50m背泳ぎ、100m背泳ぎの日本記録保持者。2013年12月、現役を退くことを表明。プライベートでは二児の母。
寺川 綾【元競泳選手、スポーツキャスター】